レポート

国際ロボット展2019で出会った、美しい工業用ロボットたち。これは感動エンターテインメントだ。


これは言葉で言い表すのがとても難しい部類の感動です。巨大なアームが少しの誤差もなく同時にシンクロして動くさまは、もはや工業という枠を超えた、胸が熱くなるエンターテインメントです。スラニュー編集長が味わってきたこの感動が、少しでも伝わることを願ってレポートします。

国際ロボット展とは?

「ロボットがつなぐ人に優しい社会」をテーマに、人とロボットが共存・協働する社会を目指して開催されている最新ロボットの超大規模な展示会です。

AI、ICT、要素技術などロボットに関わる技術が一堂に展示されるロボット会のお祭りみたいなイベントです。今回は工業用ロボットのエリアを取材してきました。

けん玉ロボット – 無骨な工業用ロボットが子どもたちに取り囲まれる1日。

こんなデカい工業用のアームを使ってけん玉をやっちゃう。もしかめ・とめけん・世界一周・うぐいす・飛行機と、技のレパートリーもすごいです。カメラ撮影によってけん玉の玉の位置を推定し、玉の動きのズレ量を補正しているそうです。

すさまじい制御技術をこういった形で表現するユニークさ。普段は工場でハードワークしているであろう安川電機のゴツい工業用のアームが、子どもたちにとりかこまれているさまは、無骨な工業用ロボットがもつやさしい一面を見られた気がして感動をおぼえます。マクシスエンジニアリングの出展。

クロームに光り輝くロボットハンドたち。

ロボット技術の中でも、ものを掴むハンド部分の技術は重要性が高く、さまざまな形のハンドが出展されていました。まばゆく光る、精密に作り込まれたハンドは崇高な芸術作品です。

ヒトと一緒に働く、仲間のようなロボ。

このKAWADA NEXTAGEは”Collaborative Humanoid Robot”という名の通り、限られたスペースでヒトと一緒に働けるよう設計されたヒューマノイド・ロボット。フォルムはきわめて人間的で、繊細な動きをします。

また、このNEXTAGEは、隣のロボットに「気づかえる」ロボットです。ぼくらにも、それぞれの職場でヒューマノイドと仲間意識をもちながら一緒に働く時代が来ているのかもしれません。

遠隔操作可能な、小型ヒューマノイド

AIだけではなく、このように人間がヒューマノイドを遠隔操作することだってできます。このSEED SolutionのSmart RTロボットはきわめてコンパクトなヒューマノイドです。

現在、IT業界などではリモートワークが普通になってきていますが、こういったヒューマノイドの普及によって、製造業などの分野でもリモートワークが可能になったり、遠隔地で特別なサービスを提供できるようになる未来が来るかもしれません。

商品棚のあらゆる商品をピックアップできるロボット

もうロボット専用に商品をレイアウトしておく必要はありません。株式会社Musinのロボットは、普通のダンボールを開けた状態のままの商品が並んでいる棚から、あらゆる商品をピックアップして箱詰めすることができます。

商品をピックアップするハンド部分の構造とコントロールが革新的な技術です。このようなロボットが普及すれば、無人コンビニはもとよりあらゆる小売や物流の現場の機械化が加速するでしょう。

まとめ

とくに工業の世界では、ロボットによる作業革新が思っていたよりもずっと進んでいることがわかりました。また、インターネットサービスの業界で働いていると、ハードウエアはなにかレガシーのように感じることもありましたが、今回のロボット展の取材でそのイメージは一掃されました。

日本人の手によるロボットとAI・制御技術の進化はまさにものづくりの中枢であり、感動をおぼえるものばかりでした。こういったすばらしい進化がぼくらの生活の裏で起こっていることを実感しつつ、たまにはロボットの世界を覗いてみてください。きっとすばらしい感動を得られるはずです。

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